ここ数回、「幸福とサレンダー」という主題で記事をご紹介しました。
ホーキンズ博士は、端的に、「世界の魅力にまどわされるな」と言っています。
要は、世間一般が「幸せ」と呼ぶものに振り回されるな! 幸せはすでに己の内側にある。 ということです。
世間一般が「幸せ」と呼ぶものの多くは、我々が、幸せってもんは「何か」を獲得しなきゃ手に入らない、幸せってもんは自分の外側にある…などという思いを投影しているから出来上がっていくものです。
ホーキンズ博士は、自分自身が「世界の魅力に惑わされているかどうか」のチェックリストを、著書「Letting Go」の中で紹介しています。
<反省のための質問>
- 本当に自分が望んでいるのはお金それ自体なのか、それともお金についている魅力か? (例:お金持ちになったら女の子にモテるからお金がたくさん欲しい=性欲絡みの承認欲求 が根底にあり)
- 役職、肩書き、敬称によって自分が望んでいることは何か?それらに伴う責任と活動か、それともそれに関連する魅力と尊敬か? (例:「部長」などと呼んでもらえることに優越感を感じる=マウンティング的傲慢さと承認欲求 が根底にある可能性あり)
- 自分は本当に彼ないしは彼女を愛しているのか、それとも相手に投影した魅力に恋しているのか? (例:相手が有名人、イケメン・美人、お金持ち…=相手が持っている「何か」を自分も手に入れたいというより奪いたいと思っている、ないしはそのような相手をパートナーとすることで自分の無価値感を補いたい 等)
カッコ書きは筆者が加筆しました。もちろん全てネガティブです。
こうした動機から解放されることで、我々は人を愛する(ことができる)ようになるのだ、と博士は指摘しています。
そうすると、執着から人間関係を維持しようと躍起になることなく、純粋にその関係を楽しむことができるようになります。
※博士は、全ての人と親しくベタベタするように仲良くなりなさいとは教えていません。相手の立場を尊重しつつも、「どうしても合わない」相手とは別の道を歩むことを選択することもあります。
つまり、他者を嫉妬と脅威の対象として見るのではなく、相手の自由をゆるすことができるようになるのです。
相手の自由をゆるすということは、自分自身の自由もゆるすということになります。
本日の参考文献はこちら。

Letting Go: The Pathway of Surrender
- 作者: David R. Hawkins M.D. Ph.D
- 出版社/メーカー: Hay House Inc.
- 発売日: 2014/01/15
- メディア: ペーパーバック
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