ホーキンズ博士は著書「Healing and Recovery」の中で、人生でも重大な危機に直面した場合の対処法について解説しています。
前回の記事では災害になぞらえて説明しましたが、人生における重大な危機とは犯罪被害に遭うこと、離婚、別離、怪我病気、自分の外見の(醜い方への)変化などもこの重大な危機に該当します。
とにかく辛くて辛くて、目を背けたくなるような出来事がそれです。
博士いわく、このとき、「できた出来事それ自体に意味はなく、そこに自分がどのような感情を抱いたかが問題だ」としています。
…このことを書くといきおい抵抗を受けることは予想されるのですが…
そして、「出来事自体を経験しているのは肉体でもマインドでもなく、意識である」とも。
つまり、意識に直接アプローチすることが重要である、としています。
次にやるべきこととして大事なのは、「出来事が起きたことそれ自体を否定せず受け入れること(直視すること)」と、「出来事に対して思考するのはやめること」です。
出来事に対して思考するとはどういうことかといいますと、例えば失恋であれば、「(本当は寂しくて悔しくて悲しくて…とネガティブな感情が今にも自分の中で爆発しそうなのに)あんな女、縁が切れてよかったよ、どうせブスだし」などと強がっていろいろと理由をつけてよかったことにすることです。
これをやると突然自分の本当のエネルギーが把握できなくなり、感情が押し込められ蓋をされた結果、いつどこでどのような形で爆発するかわからなくなります。
これが後日病気となって現れるのです。
そして、一気に手放しをするのが難しいのであれば、その感情を構成部分に分解して少しずつ手放すという方法があります。
また感情を手放す際には、「自分はあいつが憎い」などとしてすぐにラベル付けをしないことだとも言われています。
ラベル付けとはどういうことかというと、自分の感情をろくに吟味もしないですぐに一般論的な内容で処理してしまおうとすることです。
犯罪被害に遭った。→犯人が憎い。
これは一般的なケースですが、人間はこのとき、憎いだけではないいろいろな感情を経験しているはずです。それを吟味しないということはやはり抑圧していることになり、手放したことになりません。(こういう場合、感情はいつまでも自分の中でくすぶり続けます)
それを一つ一つ、名前をつけないで、とにかく直視することだ、と博士は言っています。
霊力が減った状態ではかなりのハードワークになりそうな気はします。
本日の参考文献はこちら。

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