これまで、「恐怖」の意識レベルは100であり人間を弱らせるに十分なものであること、それとその手放し方、また恐怖の種類として実体があるものとないものとがあるという話をさせていただきました。
恐怖が意識のマップのどこに位置するか、もう一度ご覧いただきます。
ホーキンズ博士いわく、恐怖は「自己補強」する傾向があります。
怖がりの方だと特に、恐怖のイメージが頭に浮かんだら、もう最悪のシナリオしか頭の中にない(そのシナリオというのがどんどん頭の中で展開してストーリー化する)、なんてこともあるかもしれません。
エゴにまつわるネガティブな感情はすべてそういう性質がありますが、恐怖もやはり自己補強する性質があるということです。
これへの適応能力を身につけるという方法で切り抜けようとする人も多いようですが、「それは限界がある」と博士は指摘しています。
強がって、自分の恐怖を否定する。見なかったことにする。他者に対しても虚勢をはって、「怖くなんかねーぞ」と粋がる人とか。
自分の中に巣食う恐怖を否定するとどうなるかといいますと、虚勢を張って、不必要な危険な行動に出ることすらある、と博士は言っています。
崖の上すれすれを歩いて肝試し、とかいう遊び?を数人でやって、「おいお前怖いのかよ」「怖くなんかねーよ(本当は高所恐怖症で超怖いと思っている)」→崖のふちを歩いたら足を滑らせて転落死。
そういう展開、昔からよくありますよね。
ここで、「うん、怖いんだ、俺は降りるよ」と言って帰れば、大事な命をこのような失い方をしなくて済んだはずです。
だから「己の中のネガティブな感情を素直に認めて手放す」ということは、一部の輩から弱虫呼ばわりされるかもしれないけれども、最終的には本人に大きな利益をもたらすんだというのはそういうことなんです。

Transcending the Levels of Consciousness: The Stairway to Enlightenment
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