エゴというと、「人間のわがままさ」的な意味に感じなくもないですが、スピリチュアルにおける「エゴ」というのは意味がちょっと特殊でして、
「霊的な側面から見れば幻であり、ネガティブな側面を持ち人間の霊的成長を阻むもの」
とでも思っていただければいいかと思います。
ホーキンズ博士はエゴのことを「ただ、死に急ぐだけの、役立たずな存在」と切り捨てています。
ネガティブな感情の生みの親がエゴであるといっても過言ではありませんし、人間の最終目標はエゴの完全消失だとも言われています。
(なかなか実現できるものではありません)
さて、このエゴと欲望の関係ですが、欲望自体がネガティブな側面を持つ以上、エゴもまたこの欲望にがっつりしがみついてきて、いろいろなことが起きるようになります。
まず、欲望が欲望を呼ぶ、という話を前回しましたが、エゴは自分に注目を集めたいと考える性質があります。
そのため、欲望を無限に作り出すのをよしとします。
エゴは、自分がヒーローあるいはヒロインでいたいのです。
そして、欲望が叶えられないと、ひどく取り乱します。
これが、いわゆる「ネガティブな感情の裏返し」的に、大量虐殺などにつながっていきます。
また、自分がヒーローないしはヒロインになりたいものだから、独裁への欲望、自己愛の肥大、権力の拡大欲求などにつながっていきます。
独裁者となって最終的には執政に失敗する政治家のパターンが典型例です。
自己中なこのエゴのはたらきは、いずれ、神性への敵意(要は、波動が高いものへの敵対心)・神性への妬みとなって現れてきます。
そうすると、今度は、「自分が神だ」「自分は○○神の代理人だ」などと吹聴し、しまいには本当に自分が神にでもなったかのような錯覚を起こすようになります。
そして、周囲に、自分を神のごとく崇拝するよう陰に陽に強要していくのです。
ここまでくると、現代社会では、隔離病棟行きかもしれません。
実際、ホーキンズ博士は、著書の中で「自らをメシアと名乗る輩の大半は施設(=精神療養施設とか隔離病棟とか)にいる」と話しています。
これが、ネガティブな状態から抜け出せなくなる流れの一つです。
今回の記事はあまり一般受けはしないとは思うのですが、袋小路にはまって気づきが得られなくなったときのために知っていただくのもいいのかなと思うのです。

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