前回記事の続きとしまして、信念体系を手放す、というか極端な言い方をすれば「捨てる」ことになるわけですが、ただ心の中で「〇〇という思い込みは捨てた」と念じても信念体系を捨てたことにはなりません。
当たり前の話ではありますが、たとえば、男尊女卑の考えを持つ方が、「よし、人生好転させたいので、前々から他人に指摘されていた男尊女卑の考えを捨てよう」と決めたとします。
しかしその次の瞬間、例えば職場で女性社員がミスをやってしまった。
そんなとき、「チッ、これだから女は使えねーな」とつぶやいたら…。
これは、全然信念体系を捨てられてないということです。
もう、信念体系が無意識に出ちゃってるんですね。自分の(弱い)意志でははがせないほどにベッタリと自分の中に張り付いてしまっています。
とはいえ、冷静になって状況を判断できる心の余裕があるなら、この時点で「はっ、自分はまだ信念体系を捨てられてない…!」ということを認識することはできるでしょう。
成功哲学の中には「行動」を重視する教えが多く、そして「普段の自分の行動を変えろ」としつこく教えるものもありますが、それは行動を通じて信念体系を捨てる練習をしているのだと考えればよいと思われます。
一回ガッツリと受け入れてしまった信念体系は、捨てるのはそう簡単ではないのですよ。
ましてやそれがトラウマ(男にだまされて捨てられた→男は信用に値しない という信念体系)とセットになったりしてしまうと、もうはがすのは大変です。
そういうとき、スピリチュアル的には 祈り を使うのですが、ポジティブな信念体系でネガティブな信念体系を上書きするという方法があります。
一種の認知行動療法ですね。
ホーキンズ博士は、実は、行動よりも「意志」(それも確固たる意志)を重視していることが著書から読み取れますので、意志なき行動は行動しないことよりも危険かもしれないということを申し添えておきます。
参考までに前回記事のリンクも貼っておきます。