さて、意識レベルの解説シリーズ、ネガティブ性の最後は「傲慢さ」です。
英語では「Pride」と表記され、ホーキンズ博士の原書や意識のマップオリジナル版でも「Pride」として表記されています。
日本語で「プライド」というと、何かの功績を成し遂げ誇り高き心境、といったような良い意味を含んでいますが、英語でいうPrideに良い意味はありません。
そして、博士もまた、このPrideを「意識レベル上昇の踏み台にする場合」を除いては、ギッタギタにぶった切っているのが実情です。
よって、他の書籍やブログではこの言葉を「プライド」とそのまま表記していることが多いですが、良い意味はないのでこの領域にとどまってはいけないのだという意味を込めて、日本語に変換しても良い意味を持たない「傲慢さ」で統一します。
さて本題です。
傲慢さの領域の意識レベルは175です。
他のネガティブな領域からみると比較的パワーがあるほうで、社会の第一線で活躍するビジネスマンの中にはこの領域にとどまる人が比較的多いように見受けられます。
ちなみに、「パワーか、フォースか」によれば、アメリカ軍の意識レベルはこの領域にあるとされています。
20年前の測定結果とはいえ、現代もさして変わっていないように思われます。
傲慢さのレベルは、恥、罪悪感、絶望、悲しみなどの意識レベル二桁台から這い上がるには大きな助けとなります。
通常、自分の意識レベルを引き上げるための「助け」となると意識レベル540以上が妥当と言われているのですが、それだとあまりに高すぎて、パワーが強すぎて本人が拒否反応を起こすケースもあります。
その場合、敢えて、「一段上」程度の領域を使うという方法もあるのです。
しかし、傲慢さの領域は、なまじパワーがあって居心地がいいため、そこからすぐに這い上がらないといけないということを忘れてしまうという大きな欠点があります。
このレベルの特徴は、言ってみれば、職場でその立場を利用してパワハラをしまくる上司や先輩といったところです。
この傲慢さの怖い特徴を一つ、ホーキンズ博士の著書「Transcending the Leveil of Consciousness」よりご紹介します。
「傲慢さは、崩壊する前に起こる」。
歴史的に見ても、絶対的な権力を手にして驕り高ぶった人物が後日どうなったか、そのほとんどが存命中にその地位を追われ、敗走し、非業の死を遂げています。
歴史上の人物に限ったことではなく、これは、地球上に生きる誰にも当てはまることです。
筆者も博士の著書を読み進めていき、そして己の実生活を振り返るうち、「傲慢さは霊的にも本当にヤバい代物らしい」と実感するようになってきました。
傲慢さというものは外的条件に依存しており防御的で脆弱だという特徴があります。
外的条件というのは上記に挙げた社会的地位とか財産とかといったようなものです。
この外的条件がなくなると、その人物は突如それ未満の低い意識レベルに落ち込んでしまいます。
いじめっ子が、「後ろ盾」がなくなった瞬間、教室の隅で小さくなっていたり、あるいは自分も不登校になってしまったりというパターンがそれです。
本人が傲慢さの領域にあるとき、エゴは、鼻高々の状態にあります。
しかしこのとき、エゴもまた、攻撃に対して脆弱なのです。
「痛いところを突かれて逆ギレ」という現象は、このことを端的に表しています。
本日の参考文献はこちら。

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- 作者: David R. Hawkins
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